「光と物質、物質から光へと連続的に変化する」粒子を作り出すことに成功した、との報道を目にしました。『ネイチャー・マテリアルズ』誌で4月14日付で発表されたとのことですが、専門誌に掲載された研究が後に取り消されることもあるものの、本当なら刺激的な話です。
電磁波[=光]と物質それぞれのエネルギー構造が どのようなもので、それらがどのように関わり変態するのかが、解明されるかもしれません。ずっと思ってきた「物質と非物質」「物質と意識」は元は同じもの、ということが、ぐっと腑に落ちるのではないかと、一人ワクワクしています。
この記事の中で特に興味深いのは、「この粒子にとって光と物質はコインの裏表のようなもので、物質面のおかげで互いに相互作用することができる。」という部分。この粒子に限った現象かもしれませんが、電磁波/光の場を 物質の場が繋いでいる、と捉えることができます。
今読んでいる『量子で読み解く 生命・宇宙・時間』(吉田伸夫・著)では、中途半端な…というか 理解と知識が乏しい者の浅い理解で捉えていた「量子」観が、まだ途中ではあるものの 覆されつつあり、もちろん吉田さんの認識が唯一の正解ではないにしろ 本書を読み終えたときに改めてこの記事を読むと、また新たな気づきや疑問や興味が生まれそうな気がしています。
冒頭でリンクした記事が削除される可能性を鑑み、以下、勝手ながらその内容を転載しておきます。写真も本記事からお借りしました。
***
セント・アンドリューズ大学(スコットランド)をはじめとするグループによると、古代ナミビアの宝石によって紡ぎ出された特殊な光は、光をベースとした量子コンピューター開発の鍵を握っているそうだ。
同グループは、ナミビアで採取された「酸化銅(Ⅰ)(Cu2O)で組成された宝石を使って、これまでで最大の光と物質のハイブリッド粒子「リュードベリ・ポラリトン(Rydberg polaritons)」を作り出すことに成功。
その成果を『 Nature Materials』(2022年4月14日付)で発表した。
光と物質のハイブリッド粒子「リュードベリ・ポラリトン」
光と物質のハイブリッド粒子であるリュードベリ・ポラリトン(Rydberg polaritons)は、光から物質、物質から光へと連続的に変化する。
この粒子にとって光と物質はコインの裏表のようなもので、物質面のおかげで互いに相互作用することができる。
この相互作用は、「量子シュミレーター」という特殊な量子コンピューターを開発する鍵となる。
量子コンピューターの情報は「量子ビット」として保存される。従来のコンピューターで用いられる「バイナリー・ビット」は、0か1だけで表される。
ところが量子ビットは0と1いずれか一方だけでなく、0と1を同時に表すことができる。量子コンピューターがはるかに多くの情報を保存し、複数の処理を同時にこなせるのはこのためだ。
それによってパワフルに作動する量子シュミレーターならば、物理学・化学・生物学など各分野の難問を解くことができるだろう。
(略)
合わせ鏡で閉じ込めた光からハイブリッド粒子を生成
リュードベリ・ポラリトンを生成するには、まず反射率の高い2枚の鏡の間に光を閉じ込めなければならない。それから酸化銅(Ⅰ)(Cu2O)結晶を薄く磨いて作った厚さ30マイクロメートルの板を鏡に挟む。こうして生成されたリュードベリ・ポラリトンは、従来のものより100倍も大きい。
なお研究グループは、実験に使われた酸化銅(Ⅰ)を含む赤銅鉱をネットオークションサイト「eBay」で購入したとのこと。色の範囲が極めて狭いリュードベリ・ポラリトンの生成は至難の技だが、素材を手に入れるだけなら簡単だ。
赤銅鉱は、金属に似た光沢、またはダイヤモンドのような光沢のある赤みがかった銅酸化鉱物で、
組成は酸化銅(Ⅰ)/ image credit : iStock
研究グループは現在、この生成法を洗練させ、やはり量子シュミレーターに必須の「量子回路」を作成する方法を探っているところだ。
References : Ancient Namibian stone could hold key to future quantum computers / written by hiroching / edited by / parumo
電磁波[=光]と物質それぞれのエネルギー構造が どのようなもので、それらがどのように関わり変態するのかが、解明されるかもしれません。ずっと思ってきた「物質と非物質」「物質と意識」は元は同じもの、ということが、ぐっと腑に落ちるのではないかと、一人ワクワクしています。
この記事の中で特に興味深いのは、「この粒子にとって光と物質はコインの裏表のようなもので、物質面のおかげで互いに相互作用することができる。」という部分。この粒子に限った現象かもしれませんが、電磁波/光の場を 物質の場が繋いでいる、と捉えることができます。
今読んでいる『量子で読み解く 生命・宇宙・時間』(吉田伸夫・著)では、中途半端な…というか 理解と知識が乏しい者の浅い理解で捉えていた「量子」観が、まだ途中ではあるものの 覆されつつあり、もちろん吉田さんの認識が唯一の正解ではないにしろ 本書を読み終えたときに改めてこの記事を読むと、また新たな気づきや疑問や興味が生まれそうな気がしています。
冒頭でリンクした記事が削除される可能性を鑑み、以下、勝手ながらその内容を転載しておきます。写真も本記事からお借りしました。
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同グループは、ナミビアで採取された「酸化銅(Ⅰ)(Cu2O)で組成された宝石を使って、これまでで最大の光と物質のハイブリッド粒子「リュードベリ・ポラリトン(Rydberg polaritons)」を作り出すことに成功。
その成果を『 Nature Materials』(2022年4月14日付)で発表した。
光と物質のハイブリッド粒子「リュードベリ・ポラリトン」
光と物質のハイブリッド粒子であるリュードベリ・ポラリトン(Rydberg polaritons)は、光から物質、物質から光へと連続的に変化する。
この粒子にとって光と物質はコインの裏表のようなもので、物質面のおかげで互いに相互作用することができる。
この相互作用は、「量子シュミレーター」という特殊な量子コンピューターを開発する鍵となる。
量子コンピューターの情報は「量子ビット」として保存される。従来のコンピューターで用いられる「バイナリー・ビット」は、0か1だけで表される。
ところが量子ビットは0と1いずれか一方だけでなく、0と1を同時に表すことができる。量子コンピューターがはるかに多くの情報を保存し、複数の処理を同時にこなせるのはこのためだ。
それによってパワフルに作動する量子シュミレーターならば、物理学・化学・生物学など各分野の難問を解くことができるだろう。
(略)
合わせ鏡で閉じ込めた光からハイブリッド粒子を生成
リュードベリ・ポラリトンを生成するには、まず反射率の高い2枚の鏡の間に光を閉じ込めなければならない。それから酸化銅(Ⅰ)(Cu2O)結晶を薄く磨いて作った厚さ30マイクロメートルの板を鏡に挟む。こうして生成されたリュードベリ・ポラリトンは、従来のものより100倍も大きい。
なお研究グループは、実験に使われた酸化銅(Ⅰ)を含む赤銅鉱をネットオークションサイト「eBay」で購入したとのこと。色の範囲が極めて狭いリュードベリ・ポラリトンの生成は至難の技だが、素材を手に入れるだけなら簡単だ。
赤銅鉱は、金属に似た光沢、またはダイヤモンドのような光沢のある赤みがかった銅酸化鉱物で、
組成は酸化銅(Ⅰ)/ image credit : iStock
研究グループは現在、この生成法を洗練させ、やはり量子シュミレーターに必須の「量子回路」を作成する方法を探っているところだ。
References : Ancient Namibian stone could hold key to future quantum computers / written by hiroching / edited by / parumo
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