2024-041 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 prev 03 next 05
61  60  59  58  57  56  55  54  53  52  51 
 前回のメモ記事を前提とするなら、
 私たちの存在を流れるエネルギーは 母音に拠っている。

 母音に乗ったエネルギーは、子音のフィルターを通過し、イメージとしてはトコロテンみたいに流れ出していく。


 すべての言語を 一定の条件下で 厳密に測定したわけではなく、あくまでも限られた個人的な体験でしかないのですが、“「子音+母音」のペアおよび「母音単体」の音で構成”されていない言語 つまり子音が複数連なることが常態化している言語は その使用者の体を内側に向かって硬くしていく、実感があります。つまり、その種の言語は体を硬直させ、体内の流れを滞らせる傾向が強いように思われるのです。

 もちろん、体を硬直化させ 体内の流れを滞らせる要因は、他にもいろいろありますし、言語を用いたり思考すること自体が 体を硬直化させる働きをしたりもします。

 流れを阻害しない(であろう)言語と考えられる日本語であっても、“そのように”意識して用いなければ 様々な環境によって硬直した体の影響の方が大きくて、せっかく言語が有している素晴らしい働きを発揮させることはできません。

 どんどんヒト(の心身すなわち体)と社会が硬直化し その自覚がないままでいくら思考してみても 人が生きやすい社会へ向かう手がかりを得ることはできないのではないか、と思うのです。

 まずは体の(こわばりや歪みなどの)フィルターを取り除き、自然な流れを取り戻し、それによってもたらさせる繊細な感受をもって 社会や環境のさまざまなものことを受け取り、より快適に生きられる状態をつくっていく…。
 たぶん、希望的観測も含めてですが、自然な感受 しなやかで繊細な感受を取り戻す過程において、「(子音+)母音」の音で構成される言語の可能性を実感し その真の力を発揮させることができるのではないかと、私は考えています。








【追記(2021/04/03)】


 言葉の網ですくい切れないものがあふれている世界に、つい最近まで人間は他の動物と一緒に暮らしていた。言葉に頼れば頼るほど、僕たちの世界はそれ以前に獲得した豊かな世界から離れていく。それは生物としての人間にとってあまりにももったいない損失なのではないか。しかし、長い進化の歴史を通じて鍛え上げてきた感性の中に言葉を調和させることで、より幸福な世界を手にすることができるのではないか。

<『ゴリラの森、言葉の海』より山極寿一さんの言葉(P.216)>


 感性と言葉をつなぐのが、体。
 それが得意な言語の一つが、日本語。だと、私は考えていますし、実感しています。






プロフィール
HN:
Ri-Design
性別:
非公開
ブログ内検索
"Ri-Design" WROTE ALL ARTICLES.
PRODUCED BY SHINOBI.JP @ SAMURAI FACTORY INC.